MMTは「無限にお金を使え」とは言っていない!現代貨幣理論の本当の話
多くの人が悩んでいるので今回はその解決策をお伝えします。
「MMT(現代貨幣理論)は財政赤字をいくらでも増やしていいというトンデモ理論だ!」
そんなふうに批判している人、あなたの周りにもいませんか?
でもその理解、実はかなり間違っているんです。
MMTは“財政規律”を否定していない
まず大前提として、MMTは「財政規律をなくせ」とは一言も言っていません。
MMTが主張しているのは、「プライマリーバランス(PB)の黒字化」といった形式的な財政規律ではなく、“インフレ率”を財政のコントロール基準にすべきということ。
つまり、支出の限度をインフレで判断しようという考え方なのです。
これこそが、合理的で実体経済に即した“新しい財政規律”のあり方と言えるでしょう。
インフレ率を見ながら、柔軟に支出を調整する
たとえば、今のようなデフレ気味の経済状況では、物価上昇率が1%前後にとどまり、むしろ「お金が回っていない」ことが問題です。
このときに政府が支出を増やすことは、経済を立て直すために必要不可欠なアクション。
MMTでは、インフレ率が2~4%程度まで上昇するまでは財政支出を続けるべきとしています。そして、そのインフレ率が目安を超えそうなタイミングで、支出を止めるか減らす。これがMMT流の健全な財政運営なのです。
「無限に支出していい」なんて誰も言っていない
MMT批判者の中には、「MMTは際限なくお金を刷れと言ってる!」と騒ぐ人もいますが、これは完全な誤解。
むしろMMTは、支出には限度があることを前提にし、その限度を“インフレ”という現象で判断しようと提案しているのです。
これは従来の「借金の額=悪」という思考停止の財政ルールとは違い、実体経済に根ざした柔軟で現実的な考え方です。
経済学の長い歴史から生まれた理論
MMTは突拍子もない新理論ではありません。その理論的背景には、ラーナーの「機能的財政論」、ケインズの有効需要理論、さらにはクナップやドイツ歴史学派の貨幣論など、経済学の正統な系譜があります。
現代の代表的なMMT研究者であるランダル・レイやステファニー・ケルトンは、この歴史的な土台を受け継ぎ、現代の経済問題に応用しているだけなのです。
監視システムを整えて、健全な財政運営を
とはいえ、インフレ率を基準にするなら、それを的確に監視・調整する仕組みが必要です。
MMTでは、たとえば「補正予算制度」を活用することで、状況に応じてスムーズに財政支出を止めたり縮小できる体制づくりも提案しています。
要は、現実的かつ柔軟に財政をマネジメントする視点がMMTの本質なのです。
「MMTはトンデモ理論」というのは、MMTの内容をよく理解していない人の早とちりにすぎません。今こそ、思い込みを捨てて、新しい時代の財政のあり方を真剣に考えてみるべき時かもしれませんね。
この情報が皆さんのお役に立てば幸いです。