経済の話題

室町時代の人?国の借金という過ち。国債と税の仕組みを整理しよう!

はじめに

今回のテーマでは、
以前も国債について扱いましたが、
より内容を理解してもらえるような
テーマで書いてみたいと思います!

ニュースや教科書などでも
国の借金』とか
国民一人当たりいくらの借金が
などなどの記載がありますが、
情報が不足しているとなかなか理解しにくい状況です。

ただ、それは誤った誘導となっており、
それに賛同していることこそが
将来世代へのツケになるのではないかと
個人的に危惧しています。

これから一緒に、
『国債とはなんなのか?』
『そもそも税とは何なのか?』
について情報を整理していきたいと思います!

どうしたら景気は良くなる?

住宅ローンなどを
借りられていることがあると思います。

ただ住宅ローンは銀行から借りるじゃないですか?

ではその原資は
どこから来てると思いますか?

おそらく銀行は、
皆さんの預金を貸すことで
儲けてるという風に
誰が教えたかわかりませんが
認識されていると思います。

ただそれ実は間違いなんです。

実は銀行は何の元手もなく
皆さんの預金口座に
例として、住宅ローンで
仮に1000万とすれば、
1000万と書き込むことで
預金が生まれています。

『え!何それ?』
と思うかもしれませんが、
これが事実で、
これを信用創造と言っています。

少し考えていただくと
分かりますが、
仮に私たちが銀行にお金を預けてるという風にします。
(厳密にいえば貸しているのですが、おいておきます)

でそのお金をじゃあ誰かに貸しちゃったとすると、
今度は私が支払いに使いたいとか
引き出してちょっと買い物したいという時に
『すみません。今そのお金を誰々さんの
住宅ローンで使ってるんで降ろせません』
ということになるじゃないですか?

なぜなら銀行は
住宅ローンだって
1件あたり数千万単位です。

また銀行は住宅ローンだけじゃなく、
中小企業などに貸します。

メガバンクであれば、
大企業に億単位の金貸すわけです。

そしたら決裁した
カードで支払いしようと
思ったらカードの引き落としできませんとかって
なっちゃうわけですよね?

ということを考えていくと
そもそも皆さんの預金を誰かに貸して
それで儲けてるという話自体がおかしいということに
気がついていただけると思います。

まあそれでも
『いやそうやってやってるんだ!』
というふうな解説をされる方もいます。

投資銀行、要は証券会社なんですが、
証券会社はまさにお金集めて
それを金融商品に投資をして、
損するかもしれないし
もしかしたら金利がついて
儲かるかもしれないという形でやりますよね。

ですから、
証券取引は儲かる場合もあれば
なくなってしまう場合もある
というわけなんですね。

ですから
銀行法という法律と
それから金融商品取引法という
別の法律に基づくものになっていて
銀行はより厳しいものになってるわけなんですね。

基本的に
その銀行のローンというものは
要は皆さんの預金に
書き込むことで生まれている
んです。

この信用創造というのは有名になったのが
イギリスの中央銀行である、
Bank of Englandが2014年に開設する動画と
それからパンフレット4ページぐらいで説明してから、
かなり有名になってきた話であります。

実際それに関して、
当時の日銀の黒田総裁も
信用創造によって生まれますということを
答えています。

また他でも、
そう聞かれたら答えざるを得ないので
関係部局の答弁をする
政府参考人もそう答えてるんです。

そうなると、
これ完全に事実だと
これ否定しようがない話なんです。

細かい話をしていくと
銀行の貸借対照表を見ていくとね
ここでは説明しませんが、
実務上そうなっています。

国債と信用創造の仕組み

ではなぜ
その話をしたかというと
国債がありますよね?

『国債は国の借金だ』
とか言って
『国の借金が国民 1人当たりいくら』
とか言ってますが
これ貸りた覚えがありますか?

『借りた覚えないし』
と友人も言っていますが、
その通りなんですね。

では、そもそも国債とは何ですか?
と言ったら、
あれは政府が日本銀行という
政府の銀行から言えば借りてるお金な
んですね。

国債は要は政府が発行して
それを日銀が買って、
日本円を発行して
それを政府が使う。

この流れでいいんですが、
戦争で負けてから
財政法第4条と余計なものを外国から
押し付けられてあるので
一応1回銀行がこれは建設国債といいますが、
銀行とか金融機関が買って、
それを日銀が間接的二次的に引き受ける
という形になってるんです。

※財政法第4条
”国の歳出は、公債または借入金以外の歳出を以て、その財源としなければならない。但し、公共事業費、出資金及び貸付金の財源については、国会の議決を経た金額の範囲内で、公債を発行し又は借入金をなすことができる。”

ただそうは言っても
銀行が国債を買う時に
皆さんの口座のお金で
買ってるんじゃないの?
という風な説明をする人もいましたけが
これも完全に間違いです。

国債は皆さんの口座では
買えません。
(すでに民間銀行などが購入した国債を個人向けに売っているだけです)

これは日銀当座預金という
金融機関や政府だけが
持っている特別な口座
なんですが
そこでしか取引できません。

で、そこにおいている各金融機関、
証券会社とかもありますが
そのお金で購入しています。

分かりやすくするため単純化しますが、
その各銀行の当座預金
これも供給しているのは
そもそも日銀なんですね。

すごくわかりやすく言えば、
銀行が持ってる国債ありますよね?

その国債を
日銀が引き受けます!という時に
日銀は何を元手にこの国債を買うんですかと言うと
ここでまた信用創造が出てくるんですね。

例えば、
100億円の国債を
A銀行が持ってたとします。

A銀行が
『これを引き受けてください!』
といったとすると、
『わかりました!引き受けます!』
と言った時に
A銀行の当座預金口座に当座預金100億という
お金がその瞬間にボンと生まれるんです。

じゃあそのA銀行は100億円をどうするでしょうか?
もちろん色々あると思いますが
またその100億円で国債買うことになります。

なので永遠に
銀行は買い付けれるんですね。

では、
何で銀行はそんなことをすると
思いますか?

それは金利が入ってくるからなんですね。

置いとくよりは
良いでしょうということです。

基本的に厳密に言うと色々ありますが、
日銀の当座預金には金利が付かないからと
理解しておいてください。

ここまでで、
覚えていてほしいものは、
国債というものは
信用創造によって
円を生み出すもの
ということです。

で加えて、
日本の場合は円建てです。

最近、財務省が変なことをして、
外国通貨建ても発行できるみたいな
話になりましたが、
基本的にもう日本は
日本円でしか国債を発行していないので
外国政府が持っていようが
海外の投資家が持っていようが、
全く関係ありません。

それを売っ払ったとしても
別に日本円ですから
日本政府が新たな国債を発行することによって
別にそれ返済すればいい話ですから
別に何の問題もない
わけですね。

これが実際の国債なんです。

もう1 回言いますが
国債というのは
一応負債の形をとってますが
日本国政府が自分のところの銀行である
日銀から借りているお金
ということです。

国債が増えていく理由って?

『いやでも、そう言っても日銀に金返さなきゃいけないんじゃないの?』
と言う人もいるかもしれませんね。

ただ、
日本政府はいつか売却されて
潰れるというような事はないですよね?

国家ですから、
永遠に続くことが前提になってますよね?

ですから
別にいくらでもお金を発行しても
返せるわけです。

で、しかも日銀とは、
これを統合政府とかという人もいますが、
政府の銀行ですから、
別に『あの金を返せよこのやろう!』
とか
『お前、返さないんだったら分かってんだろうな?』
ということをする必要がありませんから
別にずっと永遠にできます。

でその時どうするかと言うと
もう一度、借換債というものを発行して
それで一応返済するという形を取っているんですね。

そうなるとどうなるでしょう?

国債の発行残高というものは、
永遠に増え続けるんですね。

『そんなに増えたら、日本が破綻するじゃないか!』
とか言われるんですけど、
しませんよね。

ずっと増え続けても、
いつ破綻しました?ということですよね?

これは実際に、
各国、政府どこも同じなんです。
(※共通通貨建てなどは制約あります。
自国通貨建ての話をしています)

よく専門家と呼ばれる人が
『アメリカは債務上限法というものがあって○○』
などと言うんですが、
あれも一応天井があるだけで
増やさなきゃいけないよねとなれば、
どんどん増やしてるんです。

なので、
アメリカもずーっと残高は
増え続けてるんです。

これ各国みんなそうなんです。

なので、
国債の発行残高とは
実はそこの国の通貨、
日本であれば円、
アメリカであればドル、
イギリスだったらポンドなんですけど
それを発行した記録に過ぎないわけです。

それを発行してちゃんと使うから
経済が大きくなっている。
(発行しても使わなければ景気を刺激しない。
私が一兆円国からもらって、
河川敷で燃やしたら誰も得しておらず、
景気に影響がないですよね?笑)

その発行量と経済成長率が
これ比例してるわけなんですね。

この相関図もありまして、
とにかくきちんとうまく増やして
使っていくということが
重要だということです。

ただ闇雲に増やしすぎると、
供給能力が追いつきません
よね?

そうなると、
インフレ率がどんどん上がってしまうということに
なりますのでそうならないように
政府が使う額というものをうまく調整するということと、
増えすぎたものを国民経済から回収する、
抜き取る、消す必要が出てくる
わけです。

この役割を担ってるのがなんですね!

『え!税って財源じゃないの?』
と思うかもしれませんが
基本的に政府というのは税収を前提に支出はしてません

少し考えてみてください。

確定申告はいつされますか?
翌年の3月15日までにやりますよね?
ではそれはいつの税金ですかと言ったら
前年の税金ですよね?

前年の税金確定するのが3月で
最終的に税額確定するのが
もうちょっと先なんですよ?

要するに前年の税金を
その年じゃなくて翌年に払ってる
ことからしても
これおかしいと思わなきゃいけないわけなんです。

で実際、
実務上、政府短期証券という
ミニ国債みたいものがあって
それを発行することで
短期で信用創造を繰り返すんですけども、
それによって政府は支出してるんですね。

ですから、
ここに税金は出てこないんですよね。

確かに、国民経済から吸収するので
国庫には税収が残るんですけど
別にそれがいくらになるかって全然関係ないんです。

ただ単に税の役割というものが
所得税、法人税もそうなんですけど
所得が増えて、
皆が『もの買うぜ!もう旅行も行くぜ!』
『ものが足りない!もっと俺によこせ!』
ということになったらどうなりますか?

買いたい!という需要に対して、
売る側の供給が追いつかずに
『同じ売れるなら少し値段上げよう』
とインフレしてくるわけです。

だからこそ、
所得税として取るということになるわけです。

ただ所得税をそのために毎年
上げたり、下げたりとなかなかできないですから
仕組みとしてやっておくわけです。

皆さんが儲かっていて、
企業も儲かってます!
となると所得税とか法人税の税収が
増えるようにしておけば良いわけですよね。

この仕組みが累進課税です。

多くの人が、
働けば働くほど
税金を取られる!
のように言われて文句を言われがちの
累進課税の本質はここにあります。

むしろ景気が悪い時には
伴って支払う金額が減るわけですから。

これを経済の自動安定化装置、
ビルトインスタビライザーという風に言います。

これがもともと組み込まれてるわけです。

他にも税には目的があります。

例えば炭素税、
あれ、要はCO2が増えすぎちゃったとか、
ガソリン自動車などに載りまくって、CO2出してますねなど
CO2を減らすためにかける税なんですね。

要は何か増えすぎたものを減らすために
作るのも税の目的
なんです。

だから言ってみれば
消費税は実態としては
第二法人税なんですけど
だから消費が過熱してる時に
それを減らすために使うものですから、
そう考えるとそもそも消費が減っているのに、
さらに消費税増やしてどうするんだよという話に
なってくるわけなんですね。

いったんここまでをまとめると、
お金というものは政府が国債という仕組みを使って発行している
・その原資というものはありません
・皆さんが銀行からお金を借りる時も信用創造によって銀行から借り、その時に預金が生まれる
(もちろん皆さんの返済能力は関係あります)
・同じことを政府はやっている

ですから
政府が使うお金に関して言えば
限界ってない
んですね。

ただ、
需要が増えすぎちゃってインフレが困る!
ということがありますから
それを考えながら政府というのは財政支出をしていくというのが
外国含め普通の政府が行う行為なんですね。

では今の日本どうですかと言ったら、
国民が
『物が欲しくて欲しくてしょうがない!』
『景気が良すぎて困ってるぜ!』
という状況ではなくて
むしろ買い控えになってるわけです。

そういう時には
税金上げてはだめですし、
むしろそれに代わって
政府がお金を使わなきゃいけない場面なんですね。

政府はこの状況だったら
まだまだ財政支出拡大できるわけですから、
それをやりましょうという話なわけです。

なので、この信用創造という仕組みがちゃんとわかると
『国の借金で日本が財政破綻する!』
とかが単なる嘘であるよいうことが
よくわかってもらえるのではないでしょうか?

はじめにも載せましたが、
『国の借金一人当たりいくら!』
とか
『税収が足りない』
『財源はどうするんだ』
とかというのもこれも嘘っぱちだということがわかるわけです。

おわりに

ちなみにそういうふうなことを
言われる方々が基本にしてる、漠然として頭の中にあるものが
何かというとこれ【商品貨幣論】というんです。

商品貨幣とは
要するにお金、このモノ自体が価値を持って
それでモノを買いますという話で
はっきり言えば金貨・銀貨の世界なんです。

少し余談ですが江戸時代でも
その信用創造とか信用通貨というものを
分かってた人がいたんですね。

江戸中期の勘定奉行の
荻原重弘という人と
あと幕末の水野忠徳という人です。

むしろ、
アメリカやイギリス政府の方が、
分かってなかったぐらいなんです。

ということになると
今、商品貨幣論を言ってる人たちの頭は
いつの時代かというと江戸時代どころか
砂金で取引をして、
室町時代の人が砂金を掘ってこないと無いから
『ダメだ!』
と言っているのと同じなんです。

なのでそういう室町時代から
タイムスリップしてきた方には
ちゃんと情報を届けて、
彼らの言説に騙されないように、
自分の意見を持ちましょうという話でした。

今の日本の橋やトンネルは
すでにコンクリートの耐用年数を過ぎている
ものが6割以上という報告もあります。

『直せばいいじゃん』というかもしれませんが
その時に出てくるのは
『財源がない』
『あまり人が通ってないから、賢い支出を』
などなど商品貨幣論前提で進んで
結果それが将来世代にツケをまわすことになるのではないでしょうか?

無知はコストです!

一緒に学んでいきましょう!