経済の話題

支出って何?

はじめに

前回の記事では、
付加価値について整理しました。

今回のテーマは支出です。
一緒に整理していきましょう。

支出とは?

支出とは、
要するにお金を使うことです。

支出には大きく

  • 消費
  • 投資

の2種類があります。

消費とは

消費は自分の欲求を満たすために、
財やサービスを消耗するという意味です。

経済学的には、
需要を満たすために
財やサービスを消耗するという意味になります。

投資とは

投資と聞くと、
何か日本では株式投資のイメージが強いですよね?

ただ本来的な意味としては
資本を投じることになります。

ここでいう資本というのは、
工場や設備、インフラ等々の
生産のために必要な財のことになります。

つまり将来の利益や便益のために
今お金を投じることが投資
という意味になります。

投資はお金を払った瞬間には
払った側は何も得を得ていません。

単にお金が出ていっただけです。

例えば、10億円で工場を建設したとしても
その時点でお金を支払った側は何の得もしていません。

工場が動き出し、
製品を生産し始めると
ようやく利益を得ることができます。

つまり投資とは、
将来のために今支出すること
になります。

皆さんが住宅投資をする場合に
ローンを組んで購入時は何の得もしていませんが、
住宅を買いそこに住み続けることで居住できるという
便益を得ることになります。

資本形成とは?

ちなみにGDPの統計では
投資のことを資本形成と表現します。

資本を形作らせるのが投資。
株式投資とは異なりますよね。

資本形成には三つの種類があり

  • 民間企業の設備投資
  • 民間の住宅投資
  • 政府の公共投資

です。

この三つを合わせて総資本形成と呼びます。

総資本形成を含めた
2019年度の日本の支出の総計が
支出面のGDPになります。

支出の中には、日本の生産に対して
外国がお金を支払うものもあります。

これが輸出です。
前回の付加価値の記事でも
出ましたよね。

逆に外国から財やサービスを購入して、
日本側がお金を支払ったものもあります。

輸入ですよね。

輸入は外国が生産した付加価値なので
日本のGDPにカウントしません。

そのため、
日本のGDPである輸出から
GDPにならない輸入を差し引いた
純輸出部分のみが
GDPに計上されます。

2019年度の日本は
輸入のほうが輸出よりも
5000億円も多かったので
純輸出のマイナスである
5000億円の純輸入がGDPに計上されています。

日本の新聞等にGDPが乗る際には
ほとんどの場合この支出面のGDPになっています。

まとめ

  • 支出には、消費と投資がある
  • 投資とは将来のために今消費すること
  • 新聞に載っているのは消費面のGDP

おわりに

少しずつでも
経済について学んでみると、
新聞やニュース、書籍で
ササっと飛ばしていた
内容が分かるようになり
面白くなってきます。

アンテナ、引き出しを
増やすことの重要性ですね。

微差を積み重ねていきましょう!