経済の話題

GDPデフレータって何?

はじめに

前回までの記事で
名目GDPと実質GDPの
関係性については
確認されているかと思います!

今日はそのあたりも含めて、
学んでいきたいと思います。

色々な指数

物価の変動を示す、
インフレ率には、
複数の指標があります。

一般的に使用されているのは、
消費者物価指数です。

つまり私たちが、
買い物をする際に使用する
物価が使われています。

ただ、GDPの統計は、
多くの企業などの
付加価値の積み上げの合計でしたので、
最終製品の価格だけを見ても、
全体的な物価動向はよくわからないですよね。

そのため、
消費者だけでなく、
企業などが購入した
財やサービスを含めた
インフレ率が
GDPデフレータとなっています。

GDPデフレータについて

デフレータという言葉は
あまり聞きなれないですよね。

デフレータの意味は、
しぼませる】という
意味になります。

名目GDPは金額で見ているため、
物価の上昇で拡大してしまいます。

そのため、
物価の影響を引いて、
しぼませることにより、
実質GDPで関係する、
財やサービスの生産量を計算できるわけです。

GDPデフレータは、
GDPに計上される
すべての財・サービスを含むため、

  • 企業物価指数
  • 消費者物価指数

よりもまとまった
物価の指数であるといえます。

この関係から、
例えば、商品の値段が上がり、
消費者物価指数が上がったとします。

会社は

商品の値段を上げた一方で、
材料費などは変えない
安いところに変えたなどが起こると
GDPデフレーターは、
上昇しません。

そのためGDPデフレータの
インフレ率が安定して
2%程度で推移することで
初めてデフレからの
脱出という状態になれるわけです。

GDPデフレータの
2%上昇というのは、
少なくとも製造から最終的に
購入されるまでの
多くの取引の中で、
価格競争などが激しく行われていない
ということになります。

では、そのGDPデフレータの
推移はどうなのでしょうか?

高度成長期と呼ばれる
時代では5%前後で推移していましたが、
80年代は2~3%程度。

その後バブル崩壊や
プライマリーバランス黒字化などの
緊縮財政により、
デフレ化が進み、
GDPデフレータがマイナスになってしまっています。

消費者物価だけでなく、
それまでの過程の
企業間のやり取りにも
価格の引き下げなどが
生じているわけですね。

まとめ

  • GDPデフレータは消費者と企業などの
    購入を反映させた指数である
  • GDPデフレータの推移で
    企業間の価格競争などが
    生じているなども考えることができる
  • 現在の日本のGDPデフレータは
    マイナスであり、デフレである

おわりに

ちなみに、
現在の日本でも、
GDPデフレータで
安定して2%程度の
インフレになれば、
超好景気になるといわれています。

また、最近2%超えたのは
2014年ですが、
これは消費税の増税の影響と言われています。

消費税が増えると、
実質の生産が減少します。
ただ名目は上昇することから、
GDPデフレータは
プラスになることが多いと
言われています。

最近では、
『消費税を増やしたときに
GDPが増えているから、
税金は増やしたらよい!』
といっている友人に会いました。

ニュースなどの報道を見て、
このGDPは名目?実質?
と考えてみるとまた違って見えるかも
しれませんね!

微差を積み重ねていきましょう!