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JUST KEEP BUYING 自動的に富が増え続ける「お金」と「時間」の法則

JUST KEEP BUYING 自動的に富が増え続ける「お金」と「時間」の法則

著者:ニック・マジューリ

資産を築くための正攻法

『JUST KEEP BUYING 自動的に富が増え続ける「お金」と「時間」の法則』は、データサイエンティストであるニック・マジューリが、貯蓄および投資によって資産を築くための正攻法を紹介する一冊です。過去の株式市場のデータを分析し、最適な投資方法を検証することで、シンプルな投資哲学をわかりやすく解説しています。

富を築くために重要なのは、株を買い続けること

「ジャスト・キープ・バイイング(ただ買い続ける)」とは、収益を生み出す様々な資産を継続的に購入することです。重要なのは、どの金融資産をいつ、いくら買うべきかを細かく計画することではなく、ただひたすら買い続けることです。家賃や住宅ローンを払うのと同じように投資を習慣にし、食料品を買うように頻繁に金融資産を購入することが推奨されています。このアプローチは「ドルコスト平均法」として知られています。

分割投資より即一括投資の方がパフォーマンスが高い

株式市場は長期的にプラスの傾向を示しているため、できるだけ早く投資を開始することが重要です。最適な投資時期を待つのではなく、今できる投資を思い切って行うべきです。即一括投資(投資資金すべてを一度に投資すること)と分割投資(時間をかけて少しずつ投資すること)を比較すると、分割投資の方がパフォーマンスが低いことが多いです。過去のデータからも、分割投資が即一括投資を下回る割合は76%に達しています。

神でさえドルコスト平均法には勝てない

1920〜1980年のいずれかの時点から米国株に40年間投資した場合、毎月投資するドルコスト平均法と相場の下落時のみ購入するバイ・ザ・ディップ(押し目買い)を比較すると、70%以上の期間でドルコスト平均法が勝っています。つまり、底値を待って現金を貯める意味はないのです。「ジャスト・キープ・バイイング」の方がはるかに優れた投資法であり、できるだけ早く頻繁に投資することが推奨されます。

投資の「不運」を軽減する方法

株式市場は変動が大きく、その予測は困難です。しかし、長期的に投資を続けることで、不運を軽減することができます。市況のマイナス面を回避する方法として、低リスク資産に分配投資する、市場の低迷時には資産の取り崩し率を減らす、パートタイムの仕事で収入を補うなどがあります。

相場の変動を恐れるな

リスクを避け続けることは、リターンを得る機会を逃すことと同じくらいダメージを与える可能性があります。投資によって資産を増やすためには、ボラティリティと周期的に訪れる資産の下落を受け入れることが重要です。市場から退場する期間が長すぎると、資産は大幅に減少します。そのため、分散投資を行い、リスクを適切に管理することが推奨されます。

まとめ

『JUST KEEP BUYING 自動的に富が増え続ける「お金」と「時間」の法則』は、貯蓄と投資によって資産を築くためのシンプルかつ効果的な方法を紹介する一冊です。過去の株式市場のデータを基に、継続的に投資を行う「ジャスト・キープ・バイイング」の重要性を解説し、資産を最大化するための具体的な方法を提供しています。