はじめに
前回の経済編の記事では、
単位労働コストについて
確認をしましたよね。
人件費が高くても、
単位生産コストが下がれば、
商品を売ることは可能。
その、
単位生産コストを
向上させるためには、
投資が必要になる。
という話でしたよね?
思い出してもらえました?
今回は
資本蓄積について
整理していきましょう!
資本蓄積とは?
資本蓄積の前に、
そもそも資本とは
何なのか整理します!
以前の記事で、
資本について、
お金の話ではなく
インフラストラクチャーや
工場設備だったり、
機械、
運搬車両といった
固定資産になります
と解説しました。
ただ、
これはかなり狭い
定義になります。
例えば、
生産するための
技術も広い意味での
資本と捉えて構わないでしょう。
実際、
企業の財務諸表では
研究開発費は繰延資産に計上され、
開発費償却で処理されます。
固定資産の減価償却と同じ訳ですね。
さらに定義を広げると
ビジネスを始める際に
最初に投じるお金も
資本として考えるケースもあります。
企業の貸借対照表では、
最初に投じられたお金が
資本金と呼ばれるため
納得される方も多いと思います。
もっとも、
例えばビジネスを始める際に
最初に10億円の資本金を集め
工場を建設した場合、
実際の生産活動に寄与するのは
工場の方で
10億円という
お金ではありません。
というわけで、
本講座では、
資本について生産活動の基盤となる
固定資産および
技術と定義することにします。
経済学では、
資本について
人が生産したわけではない
土地は排除するのですが、
本記事では含めます。
例としては、
水田稲作でお米を
生産しようとしたとしましょう。
その場合、
水田そのものはもちろんですが
・水路
・灌漑
・設備
といった水田に
水を引き込むための設備、
さらには水そのものも
資本と考えるべきです。
何しろ、
どれかひとつかけただけで
お米の生産は
不可能になってしまうためです。
そして、
水田として利用された
土地はともかく
・畔
・水路
・貯水場
・集落
・水田を結ぶ道
などの設備は
人間が生産しなければなりません。
多くの資本は、
人が働き生産することで
誕生します!
また、技術も然りです。
とりあえず現代は
人が研究開発者として
働かなければ技術は発展しません。
人が働き、
さまざまな資本を生産し、
それを次の生産活動のために
投じることで
人一人当たりの生産量は
激増することになります。
米の生産を考えてみれば
単に地面に種をまくのと
水田稲作のための
資本を整えるのとでは
どちらが生産量が大きくなるか
誰にでもわかりますよね。
私たちの生活は、
過去の先人たちが
さまざまな投資を行い、
資本が蓄積された
その上に成り立っています。
金額ベースで見ると生産
一単位の後ろにはおよそ
三倍の資本蓄積がある
と言われています。
これは産業革命により
資本蓄積が一気に進み
生産量が激増する
前も同じとのことです。
私たちの今の生活は
過去の先人たちの
資本蓄積に依存しているならば、
私たちも将来世代がより
豊かで安全で快適な生活を送れるよう
資本を蓄積しなければなりません。
つまりは投資を
しなければならないという話ですね!
まとめ
- 多くの資本や技術は、
人が働き生産することで
誕生する - 人が働き、
さまざまな資本を生産し、
それを次の生産活動のために
投じることで
人一人当たりの生産量は
激増する
おわりに
今回の内容も
イメージしにくい言葉ですよね。
資本蓄積を考慮することにより、
過去からの積み重ねなども
考えてみると、
国の公共投資なども
また見方が変わり、
面白いなと思いました。
微差を積み重ねていきましょう!