経済の話題

産業革命って何?

はじめに

前回の経済編の記事では、
生産諸力について
確認をしましたよね。

交通インフラやライフラインは
もちろんのこと貨幣、
司法制度、
財産権の保障など
資本蓄積のためには
その下に位置する
様々な社会制度や固定資産が
必要になる。

これらのことを
リストは生産諸力と呼んだ。

という話でしたよね?
思い出してもらえました?

今回は
産業革命について
整理していきましょう!

産業革命とは?

産業革命という言葉は
もともとはマルクスやエンゲルスの
文献に登場する共産主義用語でしたが、
のちにイギリスの経済学者
アーノルド・トインビーが
再定義を行い、
学術用語になりました。

産業革命とは
科学技術の発展を受け
資本と労働力が生産活動に
次々に投じられ
生産力が爆発的に拡大した
現象のことです。

産業革命期の
発明のトップバッターが
以前も登場した
イギリス人発明家ジョン・ケイの
飛び火になります。

飛び火が発明されたのは
西暦1733年なので
それ以降の
18世紀から19世紀前半くらいまでが
第一次産業革命と
位置づけられているようです。

さて、
科学技術発展を受け
資本や労働が
生産活動に投じられたと
言っても今ひとつピンと
こないと思います!

というわけで
産業革命の前と後について
説明したいと思います。

産業革命前生産活動に
投じられる主なリソースは
土地と労働でした。

土地の上で、
人が働き、
算出された生産物を
消費する要するに農業ですね。

労働者一人当たりの
生産量を向上させることは困難です。

しかも、
労働者の投入を増やしたところで
一人当たり生産量は
逆に減ってしまいます。

土地を増やせば
生産量を増やせますが
土地資源は有限です。

戦争をして
外国から土地を奪い取れば
増やせますが相手側は減っている。

人類全体で投じられる土地が
増えるわけではないのです。

では、
対する産業革命後のモデルでは、
生産活動に投じられるのは
資本と労働、技術の3つに変わりました。

生産活動に投じられる
資本を生産できるという点が
優れています。

本当にこれは
重要になります。

例えば、
洋服を生産する
工場があったとして
機械や設備を増やせば増やすほど
製品の生産量が上がるとします。

機械や設備は
土地と違って
人間が生産できるわけです。

つまりは
ほかの工場の生産物である
機械化された紡績機や織機を
洋服を生産する工場に
投入するわけです。

すると
労働者の数が変わらなかった
としても洋服の生産量は
激増することになります。

つまりは生産性の向上です。

需要や資源が
無限と仮定すると
洋服工場はほかの生産者の
生産物を資本として
自らの生産活動に投じることで
論理的には無限に
生産量を拡大できることになります。

この生産性を高めるための
資本を生産できることこそが
資本主義の根幹であり、
産業革命後の
イギリスの生産量が
激増した理由になります。

最も、
機械化自動化された紡績や
織機を生産するためには
もちろん技術が必要です。

というわけで産業革命の始まりは
インド産に対抗するために
綿製品の単位労働コストを
引き下げることを目的とした
研究開発、発明、技術投資だったわけです。

色々と繋がってきますよね?

まとめ

  • 産業革命とは
    科学技術の発展を受け
    資本と労働力が生産活動に
    次々に投じられ
    生産力が爆発的に拡大した
    現象のこと
  • 産業革命後のモデルでは、
    生産活動に投じられるのは
    資本と労働、技術の3つに変わった
  • 生産活動に投じられる
    資本を生産できるという点が
    優れている

おわりに

今回の内容も
イメージしにくい言葉ですよね。

労働人口を変えずに
技術、資本への投資を
行うことがやはり発展には
重要ですね。

微差を積み重ねていきましょう!

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