経済の話題

輸入依存度って何?

はじめに

前回の経済編の記事では、
生産年齢人口について
確認しましたよね。

生産年齢人口とは、
統計上、15歳から64歳までの
人口です。

生産年齢人口が減っても、
潜在GDPに与えるのは、
労働投入量の部分のみであり、
小さくなったとしても
・資本投入量
・全要素生産性
が増加すれば経済成長は期待できる。

という話でしたよね?
思い出してもらえました?

今回は
輸出依存度について
整理していきましょう!

輸出依存度とは?

以前は、
『日本は輸出依存国だ。』
『輸出依存度が高い日本をグローバル市場に寄り添わなければならない。』
といった論調がメディアに触れてました。

あるいは、
日本は貿易立国といった表現もよく使われていますよね。

輸出依存にせよ、
貿易立国にせよ、
この種の言葉には日本経済は
世界にモノやサービスを売らなければ成り立たない。

だからこそ、
世界に逆らってはならないといった
日本国憲法の前文に通じる
思想が見え隠れしています。

しかも、
日本の輸出依存度が本当に高いならば
『輸出依存国の日本は・・・』
と話をしても構わないのですが、
本当にそうなのか?
と疑問を持った先生が
10年以上前に日本の輸出依存度を
諸外国と比べたグラフを作成し、
インターネットで公表しました。

そして、
実は日本の輸出依存度は
相対的に低いという事実が知られ始めました。

2020年の数字を見ても
日本の輸出依存度は
・アメリカ
・インド
についで低いわけです。

日本は
相対的に経済を外国の需要に依存していない国
すなわち、内需大国なんですね。

ちなみに
輸出依存度は財の輸出を
名目GDPで割ることで求めます。

サービスの輸出は
含まれていないため注意が必要です。

主要国の輸出依存度を比較したグラフを公表されてから、
経済産業省もきちんとグラフで
輸出依存度を掲載するようになったとのことです。

すると、それまでは
『日本は輸出依存国だ。
だからグローバル化しなければならない』
と主張していた評論家たちが、
一斉に日本の輸出依存度が低い。

だからこそグローバル化を
進めなければならないと
言い出しました。

結論はいつも同じなんですね…

もちろん
日本の輸出依存度が低いからといって
日本経済は全く輸出に依存していない
という話ではないです。

話は0か100ではありません。

とは言っても、
数字を明らかにせず
他国と比較することもないままに
『日本は質依存度が高いから・・・』
と意見を述べることは
おかしな話ですよね。

まとめ

  • 輸出依存度は財の輸出を
    名目GDPで割ることで求めます
  • 日本は
    相対的に経済を外国の需要に依存していない国
    すなわち、内需大国である

おわりに

日本は輸出依存度もそうですが
輸入依存度も12.1%と小さくなっています。

主要国の中で
日本よりも輸入依存度が
低いのはアメリカだけです。

もっとも、
輸入の場合は数値の大小に加えて
その中身が問題となっています。

ごく少量の輸入しかしていなくても
それが国民のための必需品となると話は別ですよね。
なので、
次回は輸入依存度について
取り扱いたいと思います!

微差を積み重ねていきましょう!