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米国株と全世界株式:どちらがあなたに最適か?

多くの人が悩んでいるので今回はその解決策を紹介します。新しいNISA運用の基本ターゲットとして、S&P500、全米株式、全世界株式に連動したインデックスファンドやETFが注目されています。しかし、どちらに投資するのが正解なのでしょうか?

米国株を選ぶ意見

「米国は政治、経済、軍事、技術革新の面で世界最強。今後も10年、20年はその地位は揺るがないから米国株一本でいい」との声があります。米国はこれまでも高いリターンを誇り、その優位性が続くと予想する投資家は多いです。

全世界株式を選ぶ意見

「全世界株式に投資していれば、国を選ぶ必要がない。今後、米国が凋落して他の国が台頭する可能性もあるので全世界株式が無難」との声もあります。全世界株式は国や地域に偏らない分散投資が特徴です。

投資家の選択

SNS上ではS&P500派とオルカン(全世界株式)派に分かれて議論が絶えませんが、結論としては「どちらも正解」と言えます。

米国株を選ぶ理由

過去の実績から見て米国株のリターンが高いことが、米国株を選ぶ最大の理由です。例えば、2023年7月末の主要なインデックスファンドの純資産総額は以下の通りです:

  • eMAXIS Slim米国株式(S&P500): 2兆4,610億円
  • eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー): 1兆3,363億円
  • 楽天・全米株式インデックス・ファンド: 1兆551億円
  • SBI・V・S&P500インデックス・ファンド: 1兆501億円

これを見ると、個人投資家の多くが米国株インデックスファンドに投資していることがわかります。

米国株を選ぶ理由は以下の通りです:

  • 米国ドルが基軸通貨であるため、安定感がある。
  • 米国企業の多くが全世界で収益を上げているため、間接的にグローバルな投資が可能。
  • 過去のパフォーマンスが高いため、将来のリターンにも期待が持てる。
  • インデックスファンドのコストが低いことが多い。
  • 多くの投資家が米国株を選択しているため、市場の流動性が高い。

米国株と全世界株式のリスク比較

金融商品のリスクは、標準偏差を使って計算され、値が大きいほどリスクが高いとされます。一方、リターンは年平均のトータルリターンで判断されます。ある資産運用会社が1998年1月から2022年3月までのデータを基に、S&P500とMSCIワールド・インデックス・オール・カントリーのリスクとリターンをグラフ化した結果、以下のことがわかりました。

  • S&P500はリターンが高い: 年率10%超のリターンを達成。
  • リスクに大差はない: S&P500と全世界株式のリスクはほぼ同じであるが、リターンはS&P500が高い。

この過去の実績から、S&P500など米国株に投資するほうが全世界株式よりも高いリターンが期待できるという根強い期待があります。

結論

どちらに投資するかは、投資家のリスク許容度や投資目的によりますが、過去の実績や市場の安定性を考慮すると、米国株は魅力的な選択肢と言えます。一方で、全世界株式は分散投資の観点からリスクを抑えたい投資家にとって適した選択肢です。最終的には、自身の投資スタイルや目標に合わせて選ぶことが重要です。

この情報が皆さんのお役に立てば幸いです。

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