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がむしゃらを手放して人生を好転させる方法

多くの人が悩んでいるので今回はその解決策をお話しします。私たちは、仕事、勉強、恋愛、家事、自己研鑽など、さまざまなことに一生懸命取り組みながら日々を過ごしています。何かに一生懸命取り組むことは素晴らしいことですが、「ちょっと疲れたなぁ」「頑張りすぎで効率が落ちてるかも……」と思うことがありませんか?

そんなときは、堂々と休みましょう。

疲労が蓄積する悪循環

いま感じている“ちょっと”の疲労感は、やがて蓄積され、結果的に日々のパフォーマンスを大きく下げることになります。しかし、多くの人が「頭でわかっていても、頑張るのをやめられない」という問題があります。生真面目な日本人は、そもそも「肩の力を抜く」ことがあまり得意ではありません。そのため、たとえ疲れていても「休まず、頑張り続ける」という選択を無意識のうちに取ってしまうのです。

しかしそれでは、「頑張る→疲労がたまりパフォーマンスが下がる→結果が出ないからさらに頑張る→さらに疲労が蓄積する」という悪循環に陥ってしまいます。

こうした状況は、“根性”や“精神論”だけではどうにもなりません。だからこそ「頑張り屋さん」の私たちには、頑張りすぎを防ぐためのシステム、「がんばらない仕組み」をつくることが大切です。

体調を“見える化”してみる

頑張りすぎないためには、まず自分がどの程度疲れているのか、体調がどのくらい良好なのかを把握することが必要です。しかし、「疲れ」は目に見えないため、正確に把握するのは難しいでしょう。そこでおすすめなのが、「自分観察」というトレーニングです。

このトレーニングではまず、「こころ電池(メンタル)」「からだ電池(フィジカル)」の2つの視点から自分の体調を10点満点で評価します。その評価を家族・友人・職場の人と共有し、フィードバックをもらうのが一連の流れです。

自分では「体の疲れはあまり感じないから8点くらいかな」と思っていても、他人からは「いや、せいぜい6点でしょ。目の下に隈ができているし、疲れていると思うよ」といったフィードバックを受けることがよくあります。これにより、「自分の思っている体調」と現実には乖離があることに気づくことができます。

こうして自分の体調を“見える化”すると、自分の疲れを客観視でき、「心の疲れや不調に気づかず、頑張り続けてしまう」ことを防ぐことができます。

“機械的に”自分を休ませる

ビジネス社会では、多忙なビジネスパーソンが多く、仕事に余裕ができても「休みを取りづらい」という実情があります。これでは十分な休みを取ることができず、高いパフォーマンスを発揮することができません。「休めるときが来たら休もう」などと考えていてはダメなのです。

そこで大切なのが、“能動的に休みを取る”ということです。具体的には、「休む日をあらかじめ決めておく」といった方法が有効です。有給休暇が年に10日あるのであれば、年の初めにその10日をあらかじめ振り分けておくのです。こうして「休むこと自体を計画に組み入れる」ようにすると、休むことに罪悪感を抱きづらくなり、自然と休みを取ることができるようになります。

また、有給休暇を使わなくても、日々の仕事の合間に「戦略的なひと休みを取る」というのも有効です。「昼休みは必ず5分仮眠を取る」「1時間に1回は必ず席から立ち、リフレッシュする」など、自分なりにルールを決めて仕組み化しておけば、「どんなに忙しくても最低限のエネルギーは確保する」ことができます。

ささいなことに思えるかもしれませんが、なんとなく休むのと、意識的に休みを取るのでは、長い目で見たときに“雲泥の差”が生じます。小さな「がんばらない仕組み」の積み重ねが、結果的にあなたの人生を大きく好転させます。

ストレス解消法は、あらかじめ「育てておく」

ため込んだストレスや疲労を解消するために、みなさんはさまざまな方法を取っているでしょう。身体を動かす、友達と飲みに行く、映画を観るなど、人によって方法は異なります。ストレス解消法に“正解”はありませんが、「なるべく複数の、かつ多様なジャンルのストレス解消法を持っておいたほうがいい」ということは間違いありません。

コロナ禍において、「行動制限」を迫られ、ストレスに押しつぶされそうになった経験がある方も多いでしょう。この世に“オールマイティーな趣味”は存在しません。だからこそ、「ストレス解消法を増やす」という選択を取ることが重要です。

疲労困憊の状態では「いつもと同じ行動」ばかりを取るようになります。「新しいこと」にチャレンジするエネルギーが残っていないからです。だからこそ、元気なうちに自分に合いそうなストレス解消法をいろいろと試してみて「育てておく」。選択肢が増えると、今まで以上に休日が快適になり、それが結果的に日々の仕事や勉強の活力になります。

「人生100年時代」と言われる現代において、自分自身の休み方や休日の過ごし方を見直すことは、想像以上に価値があります。この情報が皆さんのお役に立てば幸いです。

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