多くの人が悩んでいる「まとまったお金」の運用について、今回はその解決策を考えてみましょう。
ETFとは？
ETF（上場投資信託）は、証券取引所に上場している投資信託で、株式のように自由に売買できるのが特徴です。通常の投資信託では、売買が1日1回しかできないことや、注文タイミングと実際の取引にタイムラグが生じることがありますが、ETFなら取引所が開いている時間内であれば、何度でも売買が可能です。そのため、市場の変動に合わせて柔軟に対応できる点が大きな魅力です。また、ETFは複数の銘柄に分散投資するため、リスク分散の効果も期待できます。
まとまったお金の運用とスポット購入
「20年や30年も待てない」という方や、銀行に預けている「まとまったお金」をどう運用するか悩んでいる方には、「スポット購入」という一括購入の方法が一つの選択肢です。スポット購入とは、定期的な積立ではなく、好きなタイミングで一度に購入する手法です。
ETFとスポット購入の選択肢
まとまった資金を一括で投じる際のリスクとして、購入後に価格が下落すると、その損失を回復するのが難しい点が挙げられます。しかし、ETFはすぐに売却できるため、損失を最小限に抑えることが可能です。これに対し、ドルコスト平均法のように、月々一定額を積み立てる方法では、リスクを分散しやすくなりますが、一括購入による大きなリターンを狙うチャンスもあります。どちらの方法を選ぶかは、運用資金の性質や目的に応じて検討する必要があります。
市場のタイミングを見極める
例えば、米国市場のように長期的な上昇が期待できる場合、相場が急落したタイミングでまとまった資金を投入するのも一つの戦略です。2020年の新型コロナショック時、多くの投資家が市場の暴落を利用して利益を上げたのは記憶に新しいところです。重要なのは、相場が「下げ止まり、上昇し始めたタイミング」で資金を投入することで、リスクを抑えつつ利益を狙うことです。
投資信託の始め方とやめどき
投資信託は、いつでも簡単に売却できますが、どのタイミングで解約するかは難しい判断です。以下のようなケースが「やめどき」と考えられます。
- 目標利益に達したとき: 設定した目標利益に達したら、利益を確定するために売却するのが良いでしょう。
- 購入時より基準価額が上回っているとき: 目標金額に達していなくても、利益を確定させるために売却する選択肢もあります。
- 別の商品を購入するための資金を作りたいとき: 別の投資先に魅力を感じた場合、資金を移動するために解約することが考えられます。
- 私生活でまとまった資金が必要になったとき: 生活の変化により大きな資金が必要になった場合、投資信託を解約することもあります。
積立投資の注意点
目標利益に達した場合の解約は問題ありませんが、頻繁に投資先を変更すると、複利効果が十分に得られず、大きな利益を逃す可能性があります。長期的な視点で、安易に解約せずに資産を運用することも重要です。
この情報が皆さんのお役に立てば幸いです。
