はじめに
私たちが小さいころから現在まで使っている
お金とは一体何だろうと
言われる場面が最近あります。
「お金は一体どこから来たのか?」とか
「どうやって生まれてきたのか?」など
根本的に踏み込んで考えてる人も
少ないとは思います。
ただよくよく考えるとなんでだろう?
という疑問を
持たれてる方が結構多いです。
そこでこの記事では
お金がどういったものであるのか
ということについて書いていきます。
お金の素朴な信念
まず私たちが思っている
素朴な信念としては、
「何か知らないけど世の中に
1万円札とか5000円札とか1000円札などの
お金があって、それが手元にあると、
いろんなものを買うことができたり、
いろんなことをサービスして
もらったりすることもできる。」
だからお金があると良いよね!
そしてそのお金を手に入れるためには
・稼ぐか、
・すごく努力して働くか
・ものすごい人がくれるか
あるいは
・借りるか
というのがあります。
良い人がいて、くれたり、
稼いだりしたらいいけど
一方で、
借りると後で返さないといけないから
凄くしんどくなるかもしれない。
すごく楽なことして楽しいことして
借金だけたまって
ずっと奴隷のように
働かないといけないというのもあって、
借金はしんどいなと多くの人が思っています。
以上が、
子供の頃から多くの人が死ぬまで
ずっと思ってる素朴な信念ですよね。
ただ、
ここまでの話で1個だけ落とし穴があります。
今僕の言った話の中で落とし穴はどこかというと
なにか知らないけど世の中にお金があってという
ところになります。
前提条件として、
お金があってという点なんですよ。
それはちょうど鮎釣りの人が
川に行ったら鮎が泳いでるみたいなことで、
それは何匹いるかとか知らないけど
(アユがいるから)行ってるわけで、
何匹いるかどうかというのは
そもそもあまり考えてないわけです。
でも、これはそれこそ川とかの鮎が
どこから来るかというと、
放流してたりするんですね。
行政や漁協とかが。
放流したり、
あるいは去年から卵が孵って
孵化してる稚魚を流したりとかして
現在、泳いでるわけです。
意外と川の鮎というのは、
行政的や漁業的に管理されてるんです。
なので、
お金についても
その可能性があるわけですよね。
ここから
鮎とお金の関係で話を進めていくと、
鮎は何か知らないけど
人間とは無関係に昔から泳いでいて、
ずっと孵化して生まれてのように、
生命のサイクルがあるという気もしますよね。
では、
1万円は『1万円の木』があって
春になって秋で1万円できて
パパッと落ちてそれを集めて配ってるのかというと、
そんなことないですよね。
「では、お金はどこから来たのか!?」
というと江戸時代にはなかったわけです。
いつからかというと
明治時代からなんですね。
明治に生まれたお金
1万円を見てみると
日本銀行券と書いてありますよね。
だからこれは日本銀行が刷っているわけです。
ということは日本銀行が
設立されてなかった時には
円はなかったということです。
よくよく考えると、
明治政府が出来あがって
ヨーロッパで勉強してきた幕末の志士たちが、
「どうやらなんかイギリスとかドイツには
中央銀行なるものがあって、
そこでお金をマルクだとか
なんかとか言ってるみたいだ。
私たちにもなにか作らないといけない。
日本だから日本銀行を作ろう!」
「日本銀行は何をしている?お金を作ろう!
お金ってどんなやつだ?
これがマルクか!
ドイツ中央銀行券って書いてあるから
ここに日本銀行券って書けばいい!」
というだけで書いて印刷したんですよ。
この日本銀行というのは
今のみずほ銀行とかと違って
日本政府が作ったんです。
民間と違い政府が作ったんですね。
日本銀行は政府の子会社の関係です。
【そして何をしたら良いか?】
貨幣が流通するには税をとるわけです。
税を取るということになったら
国民は働かないといけなくなります。
例えば、
この国に住むんだったら
1万円とか2万円払わないといけないとすると
労働しないとお金稼げないですよね?
なので税を取ることにすると、
この日本銀行券を皆が欲しがって
色々と働きだすわけです。
働くという時に
無駄なことやったって誰もお店に来ませんよね?
そこで、
日本人が喜ぶようなものを作って
市場で売ろうとすることになります。
ゴミとかを売っても誰も買いませんからね。
そうすると、
日本人の需要にあった生産・供給力が
民間の自由な活動によって
提供されるようになるわけです。
なぜなら繰り返しですが、
税金払えなかったら住んだらダメだ!
と怒るので、
その税金をここに住む以上は稼がないといけない。
だから働くようになるわけです。
ヨーロッパでは
中央銀行がお金を刷って税金を取るということにしたら
国民が喜ぶような店がいっぱいできて、
サービス業も出てくるし
建設業務でみんながうまくいったわけですね。
現代の貨幣というのはそうやってできたんですよね。
お金を刷って政府が提供すると同時に、
徴税で取るという事をセットにすると
自動的にお店ができるんですよ。
需要に合わせた供給、
民間が心の中にあったものが
表に出てきてマーケットができて
産業が形成されていくわけです。
もし、
みずほ銀行が勝手にお金を刷っても、
政府が徴税で払えと言わない以上は
みずほ銀行のお金は出回らないです。
なぜなら、
みずほ銀行のお金があったとしても
何の得もないからです。
でも日本銀行券の場合だったら
政府にまず払えるから欲しがるんですね。
これが第一段階です。
だからまず人々がお金を欲しがる。
この1万円欲しがるようになってくるのは
納税をする義務があって、
ここの国に住みたいからこれお金を稼ぎ出すわけです。
次に色んな店ができてくると
納税したいだけじゃなくて、
「あのパン欲しいな」
「この服欲しいな」
「この靴欲しいな」
と思うようになります。
だから第二段階で
パンや靴を買うために
お金を稼ぐようになるんですね。
だから、
その時になったらすでに納税もする必要もあるし、
かつ僕が買いたいものを買うためにお金を稼ぐという
僕たちの気持ちになってくるんです。
それが素朴な気持ちですよね。
改めてお金というものは
実は日本銀行券として政府が供給し
徴税で取るということをセットにしている仕組みなんですね。
近代国家制度の中で出来上がったもので、
江戸時代にはなかったんだということです。
だから鮎とは違うんです。
鮎はもう昔からずっとその川に住んでましたが、
お金というものは人間が作ったのであり、
政府が生み出したものだということです。
これが第2段階なんですね。
このような仕組みが出来上がってきたのは、
もう長いヨーロッパの経験、
世界中の貨幣の経験から
だんだん近代国家になっていく中で
社会自体が進化していきますから
徴税権と組み合わせて発行していくと、
ものすごく社会が発展していく
ということが分かったわけです。
この仕組みを導入した国が
一気に強くなったんですよ。
なぜなら、
いろんな産業が一気に進みますから。
しかも、
その中央政府が全部計画的に
共産主義的に作らなくても
人々が欲しいものを
人々がお互いに与え合うという
状況ができあがったわけです。
こうやって徴税と合わした
貨幣の発明とともに、
近代国家というのは
一気に資本主義が発展してくるようになったんです。
貨幣の需要と供給
そこで次のポイントが、
鮎の話をしましたが、
自然に任しておくのではなく、
漁協などが放流をしてるわけです。
なぜかというと、
放流しないとあまり釣れないから
お客さんが来ないわけです。
そうなると釣り産業が
ダメになっていきますよね。
だから、
元々あるお金に加えて
稚魚を追加するという格好で
調整してるわけです。
なので、
結局その漁協というのは
全体を調整して、
その川の釣り産業というものを
発展させようとしてる人たちですから
状況によっては追加するということを行い、
外来種のような魚が増えて困る状況になれば
間引いていくということもやったりするわけです。
そうすることで
魚の量を調整するんですね。
ではお金はどうなのでしょう?
元々これは
中央政府が日本銀行に
作らせてるものですから、
増やしたり、減らしたりを
調整できるんです。
これがすごく減ったら
どうなるかと言うと、
例えば
100人いて、100枚しかお金がなかったとしたら
「あれ買おう」
と思っても、
「お金ない!」となって
欲しくても買えない時があるわけです。
そのため、
買おうと思ったら、
誰かが自分が作ったものを
買ってくれるまで待って、
買ってくれたら
「来た~!この一枚でこれ買おう」
と待つ必要があるわけですよ。
自分のものが売れるまで、
お客さんがこれ欲しいと思っても、
お金がなかったら
買えないわけですよね。
だから、
100人で100万であれば、
1人のところに 30万円ぐらい持ったら、
その30人絶対持てない人が出てくるわけです。
そうすると、
その人の需要も満たされないし、
お金が回らないわけです。
そういう時に100人いて、
例えば1000枚配るわけです。
そうすると、
お金が欲しい時に買って、
いらない時に多少貯めといても
グルグルと経済が回るわけです。
需要が出た時に
すぐお金が動くようになるという事です。
お金が少なすぎたら
需要が満たされない。
欲しいと思うのに買えない
ということになるんです。
買えないという状況は
お金が100枚しかなかったら、
例えば、
1ヶ月間で稼ぐ量・売れる量というのは
もしすごいコップを作る能力がたくさんあっても、
お金が不足しているだけで
このコップが売れなくなるわけです。
すごい生産性高いのに
お金がないだけで、
全然売れない。
しかもみんなも
コップを欲しがっているという
需要があるにも関わらずです。
なので、
こういう時にお金を配ると
需要が満たされて
購入された人の
所得も上がるわけです。
このように、
お金が少なすぎる状況を
デフレーションというわけです。
現在の日本が
こういう状況なんですね。
輸入価格の関係で
物価はちょっと上がったりとかしてますが、
基本的にお金が少ない状況になっていて、
ものが買えないとということになってるわけです。
なのでそういう時は
お金をたくさん配ったら
買えるようになります。
潜在的な需要はたくさんあるわけです。
「あれを買いたい!」
「これを食べたい!」
「あれ遊びたい!」
でもお金がないからみんな遊べない。
とみんな思ってるじゃないですか。
そういうのを
一般に我々は貧乏だから
欲しいものが買えないと
主観的に思ってますが、
それをマクロ経済学的に言うと、
【少し配る金の量が少ないな!
もう少し配らないと!】
と追加する必要があるわけです。
追加すれば、
みんながお金を持つようになって、
要するに所得が良くなって
欲しいものが買えるようになる。
なので需要というのは
今、潜在的な需要は高いわけです。
みんなが
「あれが欲しいな~」
「これもほしいな~」
と需要があるけど、
お金がないので
その需要は満たされない。
だから、
お金を使うという
意味での需要は少ないけれど
潜在的な需要がすごいある状況。
これがデフレーションなんですね。
なので、
貨幣という制度は、
まず最初に中央銀行を作って、
それでお金を刷って・配って
かつ徴税をしていくということで
産業ができて世の中回っていくわけですが、
これが供給する量が少なければ
みんなが貧困化していくわけです。
だからそこは増やしてあげればいい。
ただ逆に、
お金を例えば100人いるところで
1万枚配ったらどうでしょう?
100万円では足りなくて、
1000万円でちょうど良いところを
10倍の1万枚配ってしまったとします。
例えば、
1000枚配った時の価格が
500円とかで値段が決まってたとします。
それで収入、
その労働者と雇用者は契約しますから、
「お前は月15万円」
「お前は20万円」
とか契約しますよね?
そんなに契約というのは
すぐ変わりません。
ただ、
契約がある状況でいきなり1万枚を配ると
どうなるかというと、
お金がいっぱいになりすぎて、
ものの値段がいきなり高くなっちゃうわけです。
そうなると、
会社は儲かりますが、
労働者と15万で契約している分、
労働賃金が上がるまでの間、
お金が少ししかないにも関わらず、
モノの値段が高いという
状況になるわけですよね。
これが過剰なインフレ状況で、
こういう時には金利を上げるとか
その供給量を減らす方法を取れば
お金の量がグーッと減って
適正なインフレになっていくわけです。
(ディマンドプルインフレ)
要するに貨幣というものは、
漁協がが稚魚を放流したり、
間引いたりするように
この量を増やしたり減らしたりとかすることで
国民がちょうど良い塩梅で成長していくように
調整することができるんですね。
だから、その仕事は中央銀行と中央政府が二人で組んで、
一般的にアコードと呼ばれる協調した政策協定ですね。
それでお金を調整することがいいですねと
いうことが近代国家において発見されたわけです。
そうやって日本以外の国々はやってるんです。
例えばどういうことになってるかというと、
コロナの時にみんな自粛するようになり、
お金使わないようになって
お金が出回らないようになりました。
その結果、
みんな貧乏になって大不況という状況になって
その時どうしたかっていうと、
「あ!これはかわいそうだ!」
となって、
お金を大量に入れたわけです。
トランプ大統領は400兆円入れ、
バイデン大統領も1年間で400兆円入れました。
稚魚でいうと大放流ですよね。
ヨーロッパでも
同じようなことで追加したわけです。
そのような流れで、
400兆入れたからアメリカはちゃんとデフレではなくなって
インフレになりました。
インフレになりすぎてるとも言われてますけど、
あれは戦争による影響(コストプッシュインフレ)も
加わっていますからああいうのがなければ、
過剰なインフレというのはなかった
可能性も十分考えられてます。
あの時はお金をどのくらい追加したら良いか、
センスがあるかどうかなんてわからない状態でも
とにかく追加したわけで、
ヨーロッパも同様でした。
日本も
「お金を入れないといけないね!」
というけれども
日本にはプライマリーバランス規律というのがあり、
国債は刷ったらダメという国債発行禁止規律というのがあります。
要するに
貨幣供給しちゃダメルールですね。
だから、
少し追加するんだけどすぐ増税して間引いたり、
ほんの少し入れてすぐ終わり!
ということになってるわけです。
だって今年度2023年度は
去年から28兆円お金を吸い上げる
予定となっています。
来年は今年から、
さらに14兆か15兆円ぐらい
お金を吸い上げるという計画を立ててるんです。
この計画は政府が
公表してます。
なので、
お金が足りないのに
そこからまだ取るって事なんですね。
そのようなことをしているのは日本だけです。
だから漁協として信じられない状況なわけです。
例えるなら、
鮎が少なくてお客さん少ないのに、
それでさらに魚を間引いてる。
「え!釣りできないじゃん!」
という感じですね。
でも
「ルール(プライマリーバランス黒字化)があるから!」
の一転張り。
このルールが本当に正しいのか
どうかはほとんど議題になりません。
近代化で変わったお金
お金の近代化で、
発見された時に比べて、
お金というものは根本的に変わったんです。
要するに、
重要と供給をそれぞれ作れるし、
それぞれ調整できる調整弁の機能させることが
可能になったことで、
極めて資本主義が機能するような
発見がなされたわけです。
元来的に、
多くの人が思っているのはどちらかというと
商品貨幣主義で、
前の貨幣のイメージというと
金と同じようなものでした。
金というのは
ものすごく価値のあるもので
金1個に対して何百万円のお金が発行できる
というルールがあって、
政府が持ってる金の量と
同じ量だけ貨幣を発行する
というルールだったわけです。
これを金本位制といいます。
この背景によって
貨幣の信頼があるんだと
みんな思ってたわけです。
ただ、
それでいくと経済が発展していくと
お金が足らないようになってきて
不況になったわけで何が起こったかというと
世界大恐慌が1929年に起こったんですね。
そこで、
「貨幣の量を伸ばさないとこういう大不況になるのか」
ということで、
貨幣の量を経済が成長するために
どんどん提供していきましょう!
ということになり、
そこからものすごい世界経済は
成長していくことになったんですね。
日本も以前はそうだったんですけど、
日本は今は
その貨幣を供給しないということになってるんです。
ここで貨幣を供給すると言ってますが、
貨幣供給するときどうするかというと
次のようなアプローチを踏みます。
例えば1兆円のお金を
市場に入れたいと思ったら
誰が入れるかというと
中央銀行は入れられません。
銀行は貸すことはできても
使うことはできないからです。
中央銀行はお金を作ることができるので
山ほどお金を持っているわけですが、
誰かが中央銀行からお金を借りなかったら、意味がないわけです。
誰かが借りて使う必要があるわけですね。
ただ、誰が借りれるのかというと
普通の人が中央銀行からお金は借りれません。
では誰かというと政府なんです。
政府が1兆円のお金を借りて、
その時に国債を発行するんですね。
国債を発行して
1兆円使うから借りるよと言って、
その借用書を渡して1兆円受け取り、
政府が使う。
なので、
貨幣を供給するイコール1兆円供給しようと思ったら
中央銀行から一応借りる必要があるわけです。
これが基本なんですね。
国債自体は民間銀行とかに回りますから、
民間銀行からお金を調達するということもありますが
一番最初は貨幣自体が
世の中どこにもない。
明治のはじめは中央銀行が貨幣を作った。
明治政府が中央銀行に1億円かいくらかを
国債を刷って1億円もらって
お金を使うとことで貨幣が供給されます。
だから今日本は、
プライマリーバランス黒字化目標と言って、
簡単に言うと国債発行禁止と言ってるんですね。
国債発行しないということは
貨幣供給をゼロにしますと言ってるんです。
これはもうとんでもない話です。
そんな政府は世界を見てもないんです。
すべての国が成長するために
貨幣を増やしていくんです。
このプライマリーバランスは
財務省、大蔵省が導入したんです。
プライマリーバランス黒字化目標導入後から、
貨幣供給ができなくなったんですね。
基本的な考え方としたら
プライマリーバランス黒字化目標がある限り
経済成長はできないです。
貨幣供給ができないわけですから。
海外は貨幣供給を自由にやってるわけです。
そのため当然経済成長していきますよね。
そうすると
相対的に日本は落ちていくことになります。
勝手にどんどん落ちていく
数字にも表れてるよという感じなんですね。
かつては
全世界のGDPの2割弱を占めてたんですが
今や5から6%と以前の1/3のとか
それ以下の水準に低下してしまったんですね。
他の国は普通に
正しい政策でインフレしていくんで、
相対的にまた下がるということです。
これは努力するとかに次元ではなく、
単に供給をしてくれよという話です。
貨幣がぐるぐる回らなかったら
経済成長が止まります。
経済成長とは
どういうことかと言うと、
例えば、
みんながあるものを作ってるとします。
ある良いものを作ると、
それは他のものよりも高く売れます。
だから1万円でみんな売ってたとしたら、
良いものを作ったら11000円で売れる。
そうなると、その店の稼ぎが増えて、
そうするとまた競争して
次12000円のものができて・・・
価格というものは発展とともに
だんだん増えていくものなんですよ。
そうして増えていくたびに
貨幣の量がもっと必要になっていくわけです。
だからアメリカとかイギリスの政府ができて以来、
国債(一般的に国の借金と認知されているもの)が
どう増えてきたかとグラフを見たら
一貫して右肩上がりになっています。
どこも減らそうとはしていないんですね。
日本が目指す経済とは
やはり、
人間が幸せになったりとか
欲しいものを供給されたりするためのツールとして
お金は生み出されたものなので、
結局もっと欲しい物というのを
作っていくとなれば
それは自然と値段が上がっていく。
そうすると、
必然的にお金の供給量を増やしていかなければならないという
図式になっているということです。
そうやって、
ずっと日本もアメリカもヨーロッパも
中国も右肩上がりで伸びているんです。
そういう意味で経済というのは
ウドの大木みたいなもので
ずーっと大きくなるんです。
これには上限がありません。
一般的に、
何か経済が制限なく大きくなるということが
危険だみたいな形のことを言う人がいますが
根本的に間違ってます。
貨幣というのは、
交換のレートなので
レートが別に拡大しても構わないわけです。
重要なのは、
生産する能力が高くなり、
生産されるもののサービスの質が上がっていくことであり
それは必ずしも文明的に下品なわけではなく、
より文明的、文化的、思想的、環境的に優れたものが
価値あるものだと日本人が思えば
その値段が高くなるだけです。
そのため、
あくまでもその商品とこの商品の価値の比率を言ってるだけであって、
価格というのはその比率が
数字上でかくなったところで別に構わないわけです。
重要なことは、
日本一国であれば成長しなくてもいいんです。
その状況であれば、
毎年毎年の国民の平均所得が
年収100万円になるように
調整するようにしても構わないわけです。
ただ現在は、
国際貿易があって
外国のその経済成長の上がり方と
こちらの上がり方が比べて、
こちらが伸びずに外国が伸びたら、
相対的にこちらが小さくなっていくわけです。
ここで相手よりも
我々の作ってるものの方がいいよ!と
こちらの方が所得が上がっていくんだよという
構造でいなければ、
他国に食われることになります。
これは別の例で考えると簡単で、
例えば、
ある村の中で下駄屋さんがたくさんあって
下駄屋さんがそれぞれ競争してたらいいんですけど、
ある下駄屋さんだけが
全然努力しないで昔のものばっかり売ってたとします。
一方で、
すごい新しいもので
より良いものを、より安く売っている店ができれば、
努力していないお店は売れずに
そこの人の所得が減ってくわけです。
なぜなら、
誰もこの下駄を買わないからであり、
最先端の下駄ばかり増えるわけです。
そうすると、
昔のままでいいんだ!と言ってたら
この人は貧しくなる反対に
別の人ばかり豊かになっていくということが
世界経済で起こるようになったわけです。
これはグローバル化が
進もうが進まなかろうが
貿易をしてる以上仕方なく起こります。
なぜなら、
経済が一定程度開いてしまってるからですね。
だから我々が成長しないといけないのは
外国との相対的な能力差が
開かないように成長していかないといけないからなんです。
一般的に世界は4%程度ぐらい
成長していって日本が成長してなかったら
4%ずつ日本は落ちぶれていくわけです。
だから本来、
日本が目指すべき成長率というのは
世界平均成長率というものとの
乖離で考える必要があるわけです。
世界成長平均成長率が4%で
日本が2%しかなかったら2%マイナスなんです。
6%成長してて
初めてプラス2%ということですね。
対世界相対成長率という概念を考えて
これがプラスにならないとまずいわけです。
少なくとも0を下回ってはいけない。
だから、プライマリーバランスを規律にするのではなく、
対世界相対成長率規律を持てばいいんです。
これを規律にして、
これよりもプラスになるように
お金を提供し続ければいいんですね。
そしたら世界水準と同じように
成長していくようになります。
そういう概念でお金を供給されてる国は
世界中のほとんどなんです。
なので、
先ほども言ったように、
バイデン大統領も400兆、
トランプ大統領も400兆円で
ヨーロッパもものすごいお金を
不況になったら供給したように
必ず政府が対応しています。
そもそも他国に
プライマリーバランス規律なんてないためです。
大量にお金を追加して、
それで経済を成長させて
元の経済軌道に持っていくんです。
普通の国は規律というのは
成長率が一定以下ならないようにあるんですね。
成長率が一定以上になるように
減税をしたり公共投資の拡大をしたりするわけです。
現在、
世界中の100か国以上で減税してます。
戦争などで
コストプッシュインフレになってますから、
この時は可処分所得、実質賃金が下がるので
国民の貧困化が進みます。
国民が貧困化していくと
成長率は必ず止まることになりますから
これはやばいということで
一番お手軽に物価を下げれるのは
消費税の減税なので外国では
100カ国以上で消費税の減税を行ってるんですね。
日本もそうやればいいんだけど、
日本はなぜかやらない。
なので日本だけが衰退していってるんですね。
おわりに
このような背景を念頭に入れておくと
またニュースの見え方などが
違って見えるかもしれませんし、
自助努力としての金融投資などへの意識も
変わってくるのかもしれません。
また、政治などにも
自分たちやその次の世代のためにも
少し興味を持ち始めるきっかけになると
嬉しく思います。
何か一つでも
新たな情報の引き出しとなれば幸いです!
最後までお読みいただき
ありがとうございました!
感謝します!